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犬と猫とうろこだま

童話犬シリーズは本日で3回目。今回のテーマは「犬と猫の恩返し」です。
そんな昔話は聞いたことがない?
では「うろこだま」ならどうでしょうか。
または「いぬとねことふしぎな玉」とか。

「犬と猫の恩返し」は世界中に分布する呪宝譚の1つで、タイトルのバリエーションがかなりあるみたいなんですよ^^;
わたしが借りてきたのは日本と韓国の昔話だけでしたがすべてタイトルが違いました。

この話を大まかに説明すると、

1.犬と猫を飼っていたおじいさんが呪宝を得る。
2.宝の力で富を得るが宝を盗まれ再び貧乏になる。
3.犬と猫が宝を取り返しに行くが途中の川で奪い返した宝を落としてしまう。
4.犬と猫が宝の代わりに魚を持っておじいさんの家へ帰ると捌いた魚の腹から宝が出てきてめでたし、めでたし。

こんな感じです。

この「呪宝」が指輪や一文銭、延命小槌だったりと色々な上に呪宝授与者も蛇や猿、竜王と様々。というわけでタイトルも一様じゃないんですね。

今回調べてみておもしろかったところは日本版「犬と猫の恩返し」と韓国版「犬と猫の恩返し」でだいぶ印象が違ったことですね。

日本版だと最後はみんなで仲良く暮らし終わるものが多かったです。

対して韓国の昔話として語られているこちらや
韓国のむかしばなし いぬとねこ

こちらに収録されている「犬と猫の恩返し」では、犬より猫が可愛がられるようになりました。
世界の犬の民話

玉を持ち帰る過程で犬がミスを犯し、猫がおいしいとこ取りします。
それが犬が外飼いで、猫が内飼いになった起源です。とまとめられていました。

単純なわたしはこれを読んだとき「えっ、もしかして韓国人って犬嫌いなの?」と思ってしまいました(笑)

実際はそんなことないそうで、あとがきにも韓国では猫より犬が好まれてきたと書いてあります。
ならばなぜ猫を上げ、犬を下げるような書き方をするのか?
という疑問が湧いてきます。
果たして犬が外で飼われている理由に結びつけたいだけなんでしょうか!?

なんでしょうか!?って実はこれかな?というのがあるんですが(笑)

前回、花咲かじいさんの話をまとめたときにちらっと『狗耕田』の話をしました。
おさらいをすると狗耕田は兄弟の話で、弟の方が成功を収めます。

昔話に兄弟・姉妹が登場すると大抵の場合、末子が成功しますよね。
有名どころだとシンデレラや3匹のこぶた、とか。

この「末子成功譚」。
末の子が成功するのはなぜかという答えの一説に同情的補償説というのがあります。
現実世界では長子ばかりが得をするので創作の中では末子を幸せにしてあげようと考えた。という説です。

この考え方を韓国版「犬と猫の恩返し」に当てはめてみるとどうでしょう。

韓国で猫は霊的な力を持つ個性的な動物と考えられてきたそうです。
韓国人「猫って不気味〜」
こんな感じなのかも。

なので作者が哀れに思って猫を優遇したのではないか、と思うわけです。

 
韓国版犬と猫の恩返し『いぬとねこ』ではもう1つ気になることがありました。

それは犬が「モンモン」と鳴くこと!

犬の鳴き声は、日本語だと「ワンワン」、英語だと「Bow wow(バウワウ)」というところまでは有名ですが他にもフランス語「Ouah ouah(ウアッ ウアッ)、 Whaf whaf(ワッフ ワッフ)」、中国語「汪汪(Wang wang)」、スペイン語「Guau guau (グアウ グアウ)」を見つけることができました。

ヨーロッパの方がちょっとリアルな感じでしょうか。
日本語は音節が少ないので発音の微妙な表現は得意じゃないのかもしれません。

でも日本人には「ワンワン」って聞こえますよね?